むし歯治療・小児歯科・訪問診療
むし歯治療
むし歯が発生する原因と予防
むし歯になる原因は、お口の中にいる細菌が食後に残った糖分をエサにして乳酸という酸を作り出して歯を溶かしてしまうからです。細菌はネバネバとした塊になり、これを歯垢(プラーク)と呼んでいます。むし歯を予防するためには、日頃から歯を綺麗に磨いて原因となる歯垢を残さないことが重要です。また、細菌は寝ている間にお口の中で増えるので、就寝前の歯磨きは特にしっかりと行なう必要があります。
痛みを抑えた治療
痛みを伴う治療をする際には麻酔をしてから行いますが、チクっとした針の痛みは大人も子供も苦手です。
当院は、なるべく痛みを減らした診療を心がけておりますので、表面麻酔を歯ぐきに塗ってから注射で麻酔薬を注入しております。処置中の痛みで不快に感じることのないよう、しっかりと麻酔が効いたことを確認し治療に入りますのでご安心下さい。
痛みを減らす工夫
2段階で麻酔を行います
麻酔のときに使用している針はとても細いものを使用しておりますが、さらに麻酔針の痛みを抑えるために、歯ぐきに表面麻酔のクリームを塗ってから注射するようにしています。
麻酔薬を温めます
痛がりの患者さんには麻酔薬を体温により近づけることで、より痛みが感じにくくなるようにしています。
電動麻酔機で圧力コントロール
一気に麻酔薬を注入すると強く痛みを感じてしまうので、電動麻酔機を使用して、圧力をコントロールしながらゆっくりと丁寧に麻酔薬を注入します。
笑気ガス
笑気ガスとは亜酸化窒素と医療用酸素を混合したものでガスを吸入することで気分が安定し、痛みや刺激を軽減させる効果があります。
むし歯の進行度に合わせた治療法
初期のむし歯(CO)
初期むし歯とも呼ばれます。歯の表面がくすんで見える状態です。
まだ元の健康な歯に戻る可能性がありますが、放置するとむし歯が進行してしまいます。
- 《治療方法》
- 歯のクリーニングを徹底して、経過を観察していきます。
初期のむし歯(C1)
痛みはあまり感じませんが、歯の表面をおおっているエナメル質が溶け始めます。歯の表面が白くにごったり、茶色に変色したりしてザラつくこともあります。
- 《治療方法》
- 削るとしても少なく済み、詰め物による最小限の治療で改善します。
手軽に白い詰め物を
経年劣化により歯の色は人それぞれ変化していきます。保険の治療である白い詰め物(コンポジットレジン)をする際には、ご自身の歯に合う素材の色を確認して詰めていきます。
補綴症例
施術前
施術後
このように欠けてしまった歯も、保険内で簡単に白い詰め物で詰めることができます。
治療内容 | 保険治療 |
---|---|
治療期間 | 1日 |
金額 | 保険内金額 |
性別 | 男性 |
年齢 | 60代 |
進行したむし歯(C2)
むし歯が象牙質の層にまで進行し、穴があいています。
冷たいものを食べると歯がしみることがあります。
- 《治療方法》
- むし歯部分を取り除き、詰め物を詰める処置を行います。
削る量が多くなると、全体を覆う被せ物になることもあります。
詰め物・被せ物の種類
ご希望に合わせた治療を提供できるよう、当院ではさまざまな選択肢をそろえています。審美性や費用など、素材によって特長が異なりますので、お気軽に医師までご相談ください。
※小さなむし歯は詰め物(インレー)で済みますが、むし歯の範囲が大きい場合は、被せ物(クラウン)の治療となります。
歯髄まで進行したむし歯(C3)
むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び神経まで達したむし歯です。何もしていなくてもズキズキと激しい痛みを感じるようになります。
- 《治療方法》
- 神経まで細菌に侵された場合、神経を取り除く歯内治療(歯の根の治療)を行う必要があります。
オールセラミック
陶材(セラミック)でできています。被せ物となる部分を削って型を取り製作し、耐久性の高いセメントで歯に接着します。
ハイブリッドセラミック
セラミックとレジンを混ぜた材料で作られています。詰め物・被せ物どちらにも対応できます。歯や噛み合う歯にダメージを与えにくく、金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色がありません。
小児歯科
乳歯の時からケアをしていきましょう
永久歯とは違い、乳歯は痛みに対して反応がとても鈍く、神経までむし歯が到達しないと痛みが出ないことが多々あります。特に、歯の凸凹とした溝や歯と歯の間が、むし歯にかかりやすいところです。乳歯は生え変わるからといって放置してはいけません。乳歯でむし歯のリスクが高いと、永久歯に生え変わったとしてもむし歯のリスクは高い傾向があります。子供の頃から定期検診に通いむし歯のチェックをすることで、大人になっても強く丈夫で健康な歯をつくる土台ができます。一生涯保つ歯の育成は乳歯のときから始まっているのです。
お子さんをむし歯から守るために
フッ素塗布
フッ素には大きく3つの働きがあります。フッ素を塗布することで、むし歯予防に次にような効果を発揮します。
フッ素が歯に取り込まれ、むし歯に強い(酸に溶けにくい)歯を作ります。
初期むし歯の再石灰化を促し、治癒を助けます。
むし歯菌の働きを弱め、酸が作られるのを抑えます。
お子さんのむし歯対策のためにフッ素塗布を行っております。フッ素は自然界にも存在する安全なもので、特に生えたてのお子さんの歯に高いむし歯予防効果を発揮します。さらには歯質を強くし、むし歯に負けない丈夫な歯になるため定期検診の際にはフッ素塗布を積極的に行っています。
シーラント
生えたてのお子さんの奥歯には、深く複雑な溝があり歯磨きもしにくいため、汚れがたまりやすいです。そのためむし歯になるリスクが高く、治療となるとお子さんへの負担も大きいです。シーラントでは、溝をあらかじめ樹脂の素材で埋めてしまい表面をなめらかにして清掃性をよくしていきます。
急な怪我にも対応いたします
スポーツやケガおよび事故等で歯が抜けた・折れた際は
スポーツや怪我で歯が抜け落ちてしまった場合は、早急にお電話いただいたうえでご来院ください。正しい状態で歯を保存してお持ちいただければ、歯を戻せる可能性が高まります。
抜けた歯は、唇と歯ぐきの間に保存するか牛乳の中に保存してお持ちいただければ、歯の組織の損傷を最小限に抑えられます。
訪問診療
地域のみなさんに向けて訪問診療を行っています
超高齢化社会を迎え、通院が困難な方も年々増えております。私たちは、通院ができないからという理由で治療を諦めて欲しくありません。適切な歯科治療を受けていただきたいとの想いから、歯科医師・歯科衛生士による訪問診療に力を入れております。訪問診療用のユニットを使用して、むし歯や歯周病の治療、新しい入れ歯の製作や修理、また誤嚥性肺炎予防のための口腔ケアなどを行います。
対象者
訪問診療は、寝たきりや重度心身障害により、歯科診療機関への通院が困難な方を対象としています。
訪問可能地域
山口市松美町を中心に、近隣のご自宅・施設・病院等へお伺いします。
治療費用について
通院での治療と同様に、医療保険と介護保険が適用できます。
医療保険適用:むし歯治療、歯周病治療、入れ歯製作・修復等
介護保険適用:口腔ケア
介護保険をお持ちの方は、居宅療養管理指導費が介護保険の適用※となります。
※ケアプランの対象となる限度額の枠外です。
お申込み
ご家族や入所者の方に、お口の違和感でお悩みの方がいらっしゃいましたら、地域のケアマネジャーさんや施設の担当者様にご相談の上、いつでもお気軽にお申込みください。